シャソール(Chassol)のライヴ(@アンスティチュ・フランセ東京)
Chassol!
シャソールは、フランス/マルティニーク出身のピアニスト、作曲家。
先週の土曜日、アンスティチュ・フランセ東京(@飯田橋)で開催されたライヴ(なんと無料!)は、この日発生した地震よりも印象的な出来事になりました。
㌧でもなくアットーされてしまった素晴らしい夜、その余韻がいまも続いています。
シャソールを知ったきっかけは・・
いつも聴いているジャイルス・ピータソンのラジオ。
前作『indiamore』に収録されている「Music is God my Love」に惹かれたのがきっかけ。
ほんの一瞬のつぶやきが、美しい「歌」へと生まれ変わる。
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最新作『BIG SUN』では、鳥のさえずり、街の喧騒、交わした会話、歌声など、彼のルーツであるマルティニークを旅してフィールド・レコーディングされた、さまざな音と映像に、シャソルの鍵盤がかさなり、あたらしいリズム、あたらしいメロディ、あたらしいハーモニーが生み出され、奏でられます。
シャソルは、すべてを「響き」にとらえなおし、シークエンスさせて、世界を再編集してしまう。そのユニークさは、ある意味では価値観の転換ではないでしょうか?
・・と、コーフンのあまり、どこに向けられているのか矢印の定まらない感想文をはずかしげもなく書いていますが、ラヴ・レターはやぶられたー。うまく言えない、っちゅーか、そもそも天才について言葉で表現しようとすることが、まちがいのモトですね(と、サジを放り投げてしまいましょう)。
『BIG SUN』のハイライト、タイトルどおりのスティーヴ・ライヒな世界!
ちなみに、マルティニークはココ(はじめて知りました)。
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『BIG SUN』全曲を、映像にあわせて鍵盤とドラムで再現したライヴのものすごさ!生演奏でこの「世界」へ誘われる経験は、キョーレツでカクベツなもので、身を委ねるしかありませんでした。
おまけのエピソードを。終演かな?と思ったら、突然再登場してピアノの独奏でアンコールにこたえてくれました・・のですが、途中、片手でピアノを演奏しながら、もう片方の手で隠し持ったカメラでこっそり客席を撮影しようとして、笑わせてくれる一面も(笑)
かなりサーヴィス精神旺盛というか、剽軽?なヒトなのかも。
本物のアーティストとは、つねに「与える」のだなあ、と感心しきり。
メルスィー、シャソール!