音楽が唯一の趣味

Sly Talks To You - 無音の「暴動」はいまだ続く(映画『スライ・ストーン』の感想)。

ドキュメンタリィ映画『スライ・ストーン』

Sly Stone makes music everyday.

前にブログでもとりあげましたが、新宿ケイズシネマでの最終日に、ようやく観ることができました!

仕事を早めに切り上げ、文字通り駆け付けたら、ぎりぎりセーフ!(当日券完売で「満員御礼」とのアナウンスが)。

さて、いきなり余談でキョーシュクですが、開演前のフロアに老若男女あふれている様子をマノアタリにしたときは、「こんなにスライ・ファンがいるのかあ!」とおどろきつつも、なんだかうれしくもあり。

きらりと目を光らせたところでは、3人ほど可愛いなあと思う女性がいて「ドキドキしちゃう」でしたね(スライつながりで、スガシカオ氏にご登場いただきました)。

これも、「somebody’s watching you」ということで、ご容赦ください(笑)

肝心の本編はというと、さまざまなエピソードがスライを中心に渦巻き、そのうねりに呑み込まれてしまううちに、70分はあっというまに過ぎてしまいます。

くわしくは観てのお楽しみ!っちゅーコトでふれませんけれど、ネタばれにならない程度にランダムに感想を。

大きな音で聴くスライは新しい

劇場の大音量で、全身でスライの曲を浴びる体験は、ちょー贅沢でした。いつものイヤフォンで聴くのとはまったく異なるサイズ感が最高。とくに、初期から『スタンド!』あたりまでのサウンドは体感してはじめて「わかる」感じがあったので、また聴きなおしたいところです。

「今の」スライに興味がある人向け

昔、スライが何をしたのか?という視点では、おそらく物足りないでしょう。『暴動』にはどんなミュージシャンが参加していたのか?、とか。『フレッシュ』でのアンディ・ニューマークの神がかりなドラムについて、とか。そーゆー話題はほとんどありません。あくまでも「スライは今何をしているのか?」と迫っていく映画です。

正直にいえば、あるオリジナル・メンバの方の弟さんが、スライは生きている(Sly is Aliveだったかな?)とプリントされたTシャツを着て登場したときは、「あのひとは今?」チックな三流のゴシップ映画なんじゃないか?とかなり心配になりました(杞憂に終わりましたが、笑)

スライおたくのオランダ人の双子兄弟

スライに会いたい一心の彼らの姿が素敵。愛ですね。ところで、あなたたちはなぜ、とても大事な***をなぜ持っていたの?(笑)

『悪いが、作り笑いしかできない』

スライが、そうことわりを入れたうえで、語りました。

『デザイナーズ・ジーザスは大嫌いだ。神はひとつでいいんだ』と。

ここでいう「神」とは、いわゆる神様や、特定の宗教のことではなく、自分が拠り所とする価値観のことだと思います。

当時、スライは元マネージャとの裁判での争いの渦中にあり、家を失い、キャンピング・カーで生活しているところでした(先般ニュースにもなったとおり、スライは勝訴し、裁判所は元マネージャ側へ500万円ドルの損賠賠償金の支払を命じました)。

『自分がして欲しいことを他人にしよう。他人から自分がして欲しいことをしてもらえたら嬉しいだろ。それだけだ』とも。

スライの曲にならっていえば、「Sly talks to you.(スライは君に話しかける)」でしょうか。

https://youtu.be/WviQfJWfDQs

最後に流れた「One More Hit」は、とても印象に残りました。

スライストーンフィルムさんも、日本での盛況を喜んでいるようです。

DVDが発売されたら、必ず買います。

ファースト・アルバムから「暴動」までの5枚がセットになったボックス。なんでこの価格なの?

昨年(2014年)突然リリースされた1969〜70年にスポットをあてた企画盤。ちょうど「スタンド!」から「暴動」のあいだの時期にあたります。リズムボックスを使いはじめた頃のドキュメントとして。

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