新宿駅の構内で見つけた素敵なデザインのポスタ!
世田谷文学館で開催中の企画展「詩人・大岡信展」のものでした。
これ、よぉく見てみると、大岡さんの詩「地名論」なのです。
シンボリックな配置が、ちょー印象的!
この詩自体、ユニークでシュールでかつエロティックなフンイキさえあるユーモアたっぷりなものですけれど、作品を引き立たせるナイスなデザインのポスタもまた素晴らしい!
とぼとぼと帰る途中のおっさん(わたし)の足を止めて「読ませる」だけのチカラのあるんですから。
「折々のうた」は、季節ともに味わえる名作!
こう見えてもわたし(誰にも見えていないっちゅーの)、詩を読むのが好きです。
その嗜好が、ブログの文章にはまったく活かされていないことは自覚していますけれど(笑)
現代では、タイムラインという言葉もあるとおり、言葉はどんどん流れていくばかりだからこそ、好きな詩の一行を、コーヒーでも飲みながら、ゆっくりと味わう時間なんて、ちょー贅沢で、自己満足度(陶酔ともいう)はかなり高め。
ということは、趣味といえるのかもしれません(他人の目を気にしないという意味ね)。
大岡さんの「折々のうた (岩波新書 黄版 113)」は、春夏秋冬で、季節ごとのさまざまな名文をピックアップして、短い解説を寄せるアンソロジィ。
ちょっとページをめくって目を通すだけでも、日常にあふれる「うつろい」を思い出させてくれますし、どれほど見逃しているのだろうか、と思い知らされるます。
採り上げられた名文の切り口の豊かさに触れると、感性が洗われるような心地良さがあります。
冬のあと、また最初の春に戻って楽しめるので、続編になかなか手が伸ばせないことが問題かもしれませんが(笑、いくつかの続編があります)。
風情に目を向ける余裕のないオトナになってしまっている自分の姿勢を正してくれる、座右の書。まちがいなく名著です。
精確には、座右というよりは、自宅のトイレ図書館に常備して、スッキリしながら読んでいるんですけどね(失礼)。
展覧会は12月6日まで。
どうにか都合をつけて、これは行きたいなあ・・奥様やムスメも一緒に行ってくれるかしら。
ムスメにいつか買ってあげたいこの本も、大岡さんが手がけられた作品でした。